吉備路探訪④ 犬墓山

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Byよっし~

2018年3月10日(土) 快晴

倉敷市内で車中泊。
放射冷却現象のせいか昨夜はかなり冷え込み、寒さのあまり何度も目が覚めた。
予報通り今日は好天のようで、今回の目的である干支の山へ。

犬墓山(443m)
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岡山県総社市にある山で吉備高原の南端に位置し、付近には温羅(うら)伝説鬼城山や、修験道の聖地だった岩屋などがある。
以前犬墓山の由来について、蛮族(犬戎)とされた温羅の墓(犬の墓)とか、坂井勝軍(かつとき)が提唱した古代日本のピラミッド(大墓山)が転じたものなどと、自分なりに推論してみたがどれも確信に至っておらず、今回の訪問で実際現地を歩いてみて考えてみたい。
 
R429を北上し、総社市へ。
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砂川公園を目印に登山口を目指す。

砂川公園から先は3kmほど隘路の山道となるので、対向車に注意。
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前方に建物が見えてきた。
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6:50 鬼ノ城ウォーキングセンター(標高約356m)
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50台以上停められる広い駐車場には地元ナンバーの1台のみ。
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ここは岡山県の吉備史跡県立自然公園になっており、資料館やトイレなどが完備。
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ビジターセンター(8:30~17:00月曜休)はまだ閉まっていた。
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トイレは24時間利用可能。

この一帯は環境省選定の中国自然歩道総社ふるさと自然のみちになっており、
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体力や時間に合わせて7つのウォーキングコースが設定されている。

7:20 犬墓山登山口(標高約356m)
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登山口から犬墓山までは距離約600m、標高差約87mしかなく、例えるなら地元の足羽山に登るような感じで、片道僅か15分ほど。

これじゃあまりにも物足りないので、三十三観音みちコースを歩いてみよう。
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犬墓山から奇岩の多い岩屋を巡り、鬼城山を周回して戻るルートで、
距離約6.5km、標準CTは約3.5時間

まずは急な木階段を登ってハイク開始。
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この一帯は修験道の行場だったため、コース上に観音菩薩像が多数残っている。
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現在、半数以上はコース整備に伴い穴観音に移転安置。

コース脇には落葉樹が密集しており、新緑や紅葉の頃はもっとキレイだろう。
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序盤の坂を登り切ると、なだらかになる。
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時折足を止めて、観音様(十七番)に手を合わせハイクの無事を祈願する。
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霜柱が今朝の冷え込みを物語る。
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標識が整備されているので、迷うことはない。
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要所にはベンチもある。
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振り返ると、後ほど進む鬼城山が朝日を浴びて輝いていた。
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巨岩が見えてきた。
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二つに割れた巨岩の回りを、いくつかの大きな岩が囲んでいる。
も、もしやこれは酒井勝軍が提唱した太陽石なのでは??

古代日本のピラミッドは、以下のように定義される。

① 整然とした三角形の山である事。人工、自然は問わない。
② 山頂付近に球形の太陽石と、それを取り巻く環状の列石がある。
③ 山頂を望む別の場所に、本殿(太陽石)を遥拝するための
  拝殿(メンヒル、ドルメン)などがある。

やはり犬墓山は大墓山(ピラミッド)が転じたものなのだろうか?
でもまだ結論を出すのは早急で、この先も見ていこう。

7:44 犬墓山山頂(標高443.26m)
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登山口から24分と汗をかく間もなく到着。

ここには山頂表示はなく、三角点(三等・阿曾)があるのみ。
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すぐ先に展望所があるようなので行ってみる。
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犬墓山展望所
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ここにはベンチやテーブルがあり休憩できる。

鬼城山の先には岡山平野が広がる。
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鬼城山をズームイン。
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復元された西門跡がよく分かる。

ひと息入れたのち、岩屋方面へ(7:56)
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一旦下りながら稜線を歩いていく。
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花崗岩が風化した砂の路面で、滑り易いので要注意。
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至る所に石仏があり、信仰の山だったことが伺える。
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この辺りはほぼフラットで気持ちの良い稜線歩きが楽しめる。
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皇の墓に寄るべく、右手に下っていく(8:14)
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ため池?の横を通過して進んでいく。
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8:21 皇の墓(おうのはか)(標高約395m)
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岩屋寺の開祖で、文武天皇第3皇子の善通大師の墓とされるが、正確な被葬者は不明。
百済様式の石塔で、岡山県の重要文化財に指定されている。
(なぜ文武天皇の皇子の墓が百済様式?)
鬼城山一帯を根城にしていた温羅朝鮮からの渡来人だったとも謂われ、
この皇の墓も実は温羅の胴体を葬っているのではないかという説も。

やはり犬(≒蛮族≒温羅)の墓が由来なのだろうか・・・

もっともこの時期は百済滅亡(660年)により、大量の百済遺民が日本に避難しており、救援のため派兵(663年白村江の戦い)するほど親百済派だった皇族の墓が百済式であってもあまり違和感はない。

謎は深まるばかりだが、岩切観音に向かう(8:23)
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皇の墓から緩やかに登り返していく。
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8:25 岩切観音分岐
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岩切観音(第24番)
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巨岩はまるで人工的に組まれた柱状で、もしかするとメンヒル(柱石)なのかも。

その巨岩の岩肌に十一面観音が彫られている。
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坂を登って稜線に復帰(8:35)
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馬頭観音方面に向かう。
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ここから先は花崗岩の巨石群が多く連なる。
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これらはやはり、古代ピラミッドの拝殿なのだろうか・・・

方位岩
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後で説明看板を見て分かったが、どうやら巨石の上に真北を示す岩があるらしい。

汐差岩
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岩の上には登らず、登山道から見ただけなので、ここも詳細は不明。
と言うのも、「巨石群は古来より信仰の対象となっている磐座(=御神体)なので、みだり登らないことという注意書きが至る所に掲示されていたので、畏敬の念を抱き登らなかったから。

登山道が右手に90度折れる箇所が馬頭観音(8:44)
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馬頭観音(第29番)
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2体の石仏があり、右が馬頭観音。

ここから遊歩道は緩やかに下っていく。
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途中、登山道上にが現れ、慌ててカメラを構えるも逃げてしまった。
ザックの中にキビ団子があったのに・・・(笑)

遊歩道から少し下ったところに屏風岩がある。
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屏風岩
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屏風というより、ジョーズのようだが(笑)
平らな面は太陽光を反射する鏡石のようで、ここでも古代日本ピラミッドの条件に合致。

八畳岩
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これは名前通り、8畳はゆうにありそう。

鯉岩
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どう見ても鯉には見えないのだが・・・

この付近は北向きのせいか、霜柱がどっさり。
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前方には吉備高原の山並みが広がる。
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鬼の餅つき岩
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上部に餅をついたような窪みがあることに由来するが、禁足地として登らなかった。
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鬼の餅つき岩から斜面を降りると、開けた場所に出る(9:00)
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鬼の差し上げ岩
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説明板には温羅が大岩を差し上げて作り、住処にしたという伝説が書かれている。

何百トンもあろう巨石がものの見事に折り重なって、内部はになっており、
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とても自然が作り出したものとは思えず、鬼が作ったモノだと考えるのも無理はない。

これはまさにドルメン(支石墓)ではないだろうか!?
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学問的に言えば、方状節理した花崗岩が地上に露出し、すき間を覆っていた土砂が流出してこのような奇岩を作ったと診るのが正しいが、犬墓山の由来や太古日本のピラミッドはともかく、何らかの巨石信仰(アニミズム)があったのは間違いない。

岩屋寺(毘沙門堂)
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善通大師が開山したとされる岩屋寺は、平安期に山上仏教の聖地として栄え、
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”西の高野山”と称されるほど栄華を極めたとされる。

岩屋寺を後にし、緩やかに下っていく(9:09)
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古い石積みが残っており、かつて岩屋山十六坊と呼ばれた僧坊跡なのかも。
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9:11 皇の墓分岐
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右に進むと、先ほど訪れた皇の墓に至る。

標高400m近い山上だが、住んでおられる方もいるようだ。
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下屋の屋根が大きく壊れていたが、積雪のせいなのかな?

9:17 岩屋休憩所(標高約360m)
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東屋やトイレ、駐車場などがあり、ここで小休止。

近くには八ツ墓村に出てくるような集落も(笑)
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ここで方位岩や鬼の餅つき岩の由来となった形状を知る。
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写真に撮ってあるということは、岩の上に登ってもイイということかな?
観光資源と信仰(磐座)、難しい問題だなと感じた。

持参したキビ団子(おはぎ)を食べようとすると、ソロの女性ハイカーが現れる。
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貴女はもしかして申年戌年ですか? だったら1つ差し上げますが(ウソ)
女性は足守駅(吉備線)から鬼城山を登ってきて、私と逆回りで岩屋、犬墓山を経て降りられるとのこと。すごい!

吉備路探訪⑤ 鬼城山 に続く・・・

やっぱり、山っていいね!

犬墓山(443m)
標高差87m
登り 24分、下り 1時間21分、TOTAL 1時間57分
出会った人 1人 出会った動物 雉1羽
2018年:7座目


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