三童子山・鞍掛山スカイライン縦走
今週末は晴れマークの予報。
白山の登山指数もオールAでなので、小屋仕舞(10/16)直前の白山に行こうかとも思ったが、
混雑しそうなのでパス。
なお17日(月)から別当出合の吊り橋補修工事に伴い踏板が撤去されるため、
砂防新道は当分の間通行止めとなります。観光新道は通行可能(19日を除く)
また荒島岳や経ヶ岳も候補に挙がるが、紅葉が始まったばかりのようで、見頃はもう少し先。
紅葉なしで登るのはチョッとツラい(笑)
比較的手軽で、そこそこ登り応えのある山は・・・
三童子山・鞍掛山スカイライン縦走

加賀市と小松市に跨る山で、鞍掛山は今年4月を含め、これまで5回登っている。
鞍掛山単体だと急登だが片道1時間程度で、イマイチ物足りない。
稜線続きの三童子山(さんどうじやま)まではスカイラインという縦走路が
整備されており、周回可能。距離も約12kmと結構歩き応えがある。
9:13 石の里水と緑のふれあい公園(標高約59m)

登山口近くまで車で行けるが、周回するためここに駐車させてもらう。
5台ほど駐車可能で、水洗トイレや水飲み場も完備。

2010年に開催された白山眺望ウォークの20kmコースだったようだ。

すぐ横を流れる宇谷川で水遊びもできる。

この地で採掘されている滝ヶ原石の加工場。

凝灰岩の一種で、加工し易く水に強いため、石橋や外装材などに使われている。
コース内にトイレはなく、長丁場なのでOPP対策を施してハイク開始(9:26)

出発前に3人組のおねーさまたちが鞍掛山登山口かと思って迷い込んでこられた。
こちらからでも行けますけど・・・(笑)
こんな重い石を盗む輩がいるんだ。

宇谷川や支流の西口川には、前述の滝ヶ原石を使ったアーチ石橋群が点在。

5橋が現存し、1箇所に集中しているのは珍しく、小松市の文化財に指定されている。
”元気にカエル岩”という看板があったが、どれだか分からなかった。

また付近には甌穴(おうけつ)も点在している。

山肌からは豊富な湧き水が湧き出していた。

林道を歩いていると、突如奇声と共に左手の山肌から黒い物体が2つ駆け下りてきた。

な、なんだ?!
すかさず火薬銃を取り出し、2発ぶっ放す。
物体の正体は2頭のニホンカモシカで、どうやらジャレ合っていたようだ。
びっくりさせやがって。。。
カモシカたちも驚いたのか、クマ笹の中に入って身を潜めてしまった(笑)
9:47 林道分岐(標高約100m)

路肩にハイカーと思しき車が1台停まっていた。
三童子山へは左側の枝林道へ。

直進すると主谷(おもだに)登山口から三童子山鞍掛山スカイラインの中間地点に合流する。
枝林道も通行できるが、1車線幅で待避スペースはありません。

轍がえぐれた個所や折れた枝や落石が散乱した場所もあるので通行しない方が無難。
コンクリート舗装に変わると、傾斜がキツくなってきた。

10:05 三童子山(足谷)登山口(標高約213m)

スタートから40分でようやく登山口に到着。
林道終点で2台ほど駐車できそうだが、先客の車はなかった。
下草が茂っているので、登り口が少し分かり難い。

鞍掛山までの標準コースタイムは約5時間。
噂通り、序盤から激登の洗礼を受ける。

登山口から三童子山山頂まで距離800mで、標高差約280m(平均勾配率35%)

福井県三大急登の筆頭、みつまた山の登山口から伊知地(いじち)山までが、
2kmで標高差約560m(平均勾配率28%)なので、いかに激登なのか分かるだろう。
ロープはないが、こまめにステップが設置されているので、みつまた山よりは歩き易い。
登山口から35分で、ようやく最初の激登が終了。

10:40 黒岩分岐(標高約410m)

三童子山の由来になった三人の童子(修行僧)が修業した洞窟があるらしい。
どうやらアレのようだが、なんか危険そうな雰囲気なのでパス。

分岐を過ぎると、再び急登になる。

でも先ほどの激登から比べるとだいぶ大人しく感じる。
低山ではあるが、ナラやクヌギなどの広葉樹が色付き始めている。

1000m級の山でもまだ色付いていない山も多いのに・・・

紅葉に目を奪われながらよたよた登っていると、後方でゴソゴソと何かが横切る音。

うん? ク、クマだ―――!
距離はおよそ15m。慌ててカメラを取り出すが、クマは悠然と茂みに消えていった。
今日は火薬銃はあるが、クマ鈴を付けていないので、このように鉢合わせするのが怖い。
10:50 小ピーク(標高約430m)

ここで登山道は大きく右(南)に折れる。

また出くわさないように、時折火薬銃を撃ち鳴らす。

前方が開け、標識が見えてきた。

11:00 三童子山山頂(標高492.8m)

登山口から55分。予想通り、誰も居なかった。
ここにはかつて一向宗門徒たちが朝倉勢に対抗するために山城(砦)を築いたとされ、
柴田勝家旗下の佐久間盛政の攻撃により落城したと謂われる。
登頂記念の三角点(三等・足谷)タッチ。

山頂からも黒岩洞窟に行けるようだが、今回はパス。

帰宅後調べたところ、ロープ場のある岩場を100m近く下るらしい。
木々が茂っていて眺めはほとんどなく、僅かに北西側の日本海が望める程度。

行動食を取りながら小休止。

ようやく三童子・鞍掛山スカイラインのスタートライン(11:10)

鞍掛山まではまだ5.6kmもある(大汗)

せっかく稼いだ標高をあざ笑うかのように下っていく(笑)

左手(東側)の山上に建物が見える。

白山自然智の里・生雲(いくも)という旅館だそうだ。
木々に囲まれ眺めはあまり良くないが、先日登った白山が望めた。

雲ひとつない好天で、いっぱい登っているんだろう。
11:20 小ピーク(標高約490m)

このコース、アップダウンが多い。

右手にはこれから向かう鞍掛山が時折顔を覗かせる。

直線距離だと2.5kmほどだが、大きく迂回していくのでまだ4.5km以上ある(汗)
P540峰に向けての登り返し(11:37)

プラ階段に加え、ロープも設置されているなどよく整備されている。

11:47 P540峰(標高約540m)

すっきり晴れ渡っていて、気温もそれほど高くなく気持ちいい。

再び鞍部に下った後、P543峰への登り返し(11:57)

12:01 P543峰(標高約543m)

三童子・鞍掛山スカイラインの最高地点だが、無名峰。
ここで再び登山道は右手(西側)に折れる。

あんなところまで行くのか。。。

P543峰から100mほど下っていく。

この付近が三童子・鞍掛山スカイラインの最低地点(標高約400m)

なだらかな箇所は少なく、アップダウンの繰り返しが延々と続く。

同じ石川県にある周回コースで有名な富士写ヶ岳~火燈山の不惑新道よりキツいかも。
先ほど鞍掛山が見えた地点から30分歩いているが、一向に近づいてきません(笑)

12:35 主谷コース合流点(標高約466m)

先ほどの林道を直進する主谷登山口からここに至る。
あまり利用されていないのか、下草が目立っていた。

俯きがちに進んでいくと、前方に何やら黒い障害物。

カ、カモシカだ―――!!!
カモシカくんは登山道の真ん中にドーンと立っており、じぃ~っとこちらをガン見。

逃げる気配もなく、1分間ほど睨み合いが続く。
このままじゃ進めないので、3mほど前に進むとようやく登山道脇に動いてくれた。
ここまでカモシカ3頭とクマ1頭に遭遇したが、ハイカーとは出会っていない(笑)
先ほど居た三童子山もだいぶ遠くなった。

13:01 水谷コース合流点(標高約425m)

ここを下っていくと、第2駐車場近くに至る。

鞍掛山から周回できるので、機会があればこのコースも歩いてみたい。
13:15 小ピーク(標高約433m)

三童子山から2時間、そろそろお腹が空いてきたのでここで小休止。

手早く行動食のサンドウィッチをお腹に詰め込む。

鞍掛山まで残り1kmともうひとふんばり(13:27)

ここで登山道が二手に分かれる(13:29)

右手は展望岩のようなので、寄っていこう。
13:30 展望岩(標高約450m)

眺望が開けていて、ここで休憩すれば良かった(笑)

縦走してきた稜線も一望。

先ほどの分岐まで戻ろうかとも思ったが、展望岩直下の岩場下りルートへ(13:31)

このコース、かなり急でロープが設置されている。

プチ槍の穂先みたいな感じで、岩場下りが苦手な方は迂回路を利用した方がいいかも。

13:44 鶴ヶ滝・塔尾コース合流点(標高約405m)

ここから先は4月に通ったのでよく覚えている。

後山に続く急登をよたよた登っていく。

13:53 加賀とのお新道・巡視路コース合流点(標高約451m)

左に行くと双耳峰の後山山頂(468m)だが、今回はパス。
13:55 鞍掛山避難小屋(標高約446m)

時間が遅いせいか、小屋内には誰も居なかった。

山頂までの最後の登り。

ここを登り切れば後は下りだけ。
14:00 鞍掛山山頂(標高478m)

ついたー! 山頂には5人ほどいて、ようやく人間に会えた(笑)
三童子山から2時間50分、足谷登山口から3時間55分。

なんと、標準コースタイム(5時間)より1時間も早く着くことができた。

もしかすると明日は雪でも降るかな?(笑)
登頂記念の三角点(二等・鞍掛山)タッチ。

鞍掛山山頂からも雄大な白山を遥拝。

あのトレイルを歩いてきたんだと感慨もひとしお。

同じく加南三山の富士写ヶ岳(942m)も望めた。

絶景を見ながら、コーヒータイム。

ご一緒になった金沢からお越しの御夫婦としばし談笑。
下りは利用したことのない中ノ谷コースをチョイス(14:42)

選んだのは登山口まで一番最短だからです(笑)
でも下り始めて1分もたたないうちに後悔。

距離が短い分だけあって、急登の多い鞍掛山のコースの中でも断トツの激登。

要所にはロープがあるが、ポピュラーな西ノ谷コースが可愛らしく思えるぐらいの難コース。

この辺りも所々色付いた木々が目立つ。

300mで標高差約130mなので、平均勾配率はなんと43%。

先ほどの足谷コース(35%)を大きく上回り、初級者は止めた方がいいかも。

このコース、もう二度と歩きたくない(笑)
造成林に入るとようやく傾斜が緩くなる(15:13)

15:18 中ノ谷登山口(標高約127m)

ここで行者岩コースと合流し、林道へ。
15:24 西ノ谷コース合流点(標高約105m)

15:25 第1駐車場(標高約97m)

下りは43分。
普段ならここでハイク終了だが、車を停めたふれあい公園まではまだ2kmもある(汗)

第2駐車場近くのビオトープでは、アオサギくんが戯れていた。

通過するハイカーの車を尻目にとぼとぼ歩いていく。

滝ヶ原集落に入り、鞍掛山を振り返る。

鞍掛大橋脇にある石橋の丸竹橋。

15:50 石の里水と緑のふれあい公園(標高約59m)

第1駐車場から25分。
急登とアップダウンが連続するトレイルだったが、紅葉を愛でながら静かなハイクができた。
レポにあるように人間と出会うより、獣と遭遇する確率の方が圧倒的に高いので、
クマ鈴やラジオ、火薬銃などはお忘れなく。
☆今回歩いたコース☆ (クリックすると大きくなります)

☆トレッキングログ

※上記トラックログはヤマレコの同コース山行レポから引用しました。
☆アクセス☆
(この日の行程)
9:13ふれあい公園駐車場9:26
9:47林道分岐
10:05三童子山(足谷)登山口
10:40黒岩分岐
11:00三童子山山頂(小休止)11:10
12:01P534峰
12:35主谷コース合流点
13:01水谷コース合流点
13:15小ピーク(小休止)13:27
13:30展望岩
13:44鶴ヶ滝コース合流点
13:53とのお新道合流点
13:55避難小屋
14:00鞍掛山山頂(昼食)14:42
15:18中ノ谷コース登山口
15:25第1駐車場
15:50ふれあい公園駐車場
やっぱり、山っていいね!
三童子山(493m)・鞍掛山(478m)(足谷コース・三童子山鞍掛山スカイライン・中ノ谷コース)
標高差484m
登り 3時間55分、下り 43分、ウォーク 1時間6分、total 6時間24分
今年2回目・通算6回目(鞍掛山)
出会った人 7人
出会った動物 ニホンカモシカ3頭、クマ1頭、アオサギ1羽
2016年:89・90座目
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