2016年5月6日(金) 曇りのち雨

大型台風級の暴風が吹いていた剣山を、なんとか無事に下山。
計画の百名山2座は登り終えたので、この後は一番の目的のお遍路

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これまでの巡礼で回った札所は、全88箇所中57箇所
阿波(10/23箇所)、土佐(9/16箇所)、伊予(22/26箇所)、讃岐(16/23箇所)と
比較的に4国を万遍に回っているが、阿波(徳島県)が消化率43%と一番低い。
そこで今日と明日で、徳島県の残り13札所を巡るのが今回のプラン。
以前1~10番札所を巡礼した際は意外とスムーズに回れたので、今回もタカを括っていたが、
これが意外とハードでした(笑)
 
見ノ越を後にし、引き続きヨサク(R439)で徳島市方面に向かう(11:28)
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山頂のような強風は吹いていないが、雨が降ってきた。

見ノ越から東は合流したR438と供用されているため、便宜上若い番号のR438の表示となる。
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途中ほぼ1kmごとにあったコリトリという案内板。
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コリトリ? 肩凝りでも取るのかな?(笑)

帰宅後調べたところ、”コリ”とは”垢離”と書き、”水を被って心身を清浄にする”ことを意味し、
この垢離の行を行なうことを”垢離を取る”ということから”コリトリ”になった。
R439などができる遥か以前には、コリトリ付近から剣山への参詣道が伸びており、
神聖な山に登る前の禊として、ここで水垢離(みずごり)をし、心身を清めてから登ったそうだ。

長い隘路区間が終わり木屋平に入ると、一旦道幅が広くなる(11:54)
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木屋平中心部からヨサクと分かれ、R492で穴吹方面へ(12:26)
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このR492もヨサクに負けず劣らずの酷道。

うん? なんだ??
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人里離れた山中に、何やらフェンスと無数のがある。

ここは恋人(こいと)峠と呼ばれるスポットで、
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平家の公達(きんだち)が剣山に落ち延びた際、後を慕って追ってきた娘が
この難所に阻まれ生き別れとなった悲哀の伝説が残るそうだ。

伝説のような悲哀の別離がないように、鍵をかけて愛を誓うようだ。
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でも別離があるから、出会いもあるんだけどな Ψ(`∀´)Ψヶヶヶ

穴吹でR192に合流し、国道沿いのこのお店でお昼にする(12:55)
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うどん、そばだけでも豊富なメニューがあるので、目移りしそう。
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結局、無難に田舎ざるそば(730円)をオーダー。
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手打ちの二八そばで、お味はまずまず。

あめん棒

祖谷そばを堪能した後は、四国三郎こと吉野川沿いに下っていく。
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旧川島町(吉野川市)に差し掛かると、前方にお城が見えてきた。
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川島城といい、戦国期にこの地を治めた川島氏により築城されたが、一国一城令で廃城となり、
現在のモノは1981年建てられた観光用の模擬天守。

本日最初の札所は、11番藤井寺
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遍路みちにはこのような道標が整備されている。
なお道標には徒歩用と車用があり、徒歩用だと通行不能なところもあるのでご注意を。

藤井寺の参詣用駐車場(300円)に到着(13:46)
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札所の駐車場は無料のところの方が多いが、有料のところもいくつかある。

白衣、輪袈裟を纏い、お遍路さんモードとなる。
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ここからは簡単に参詣の手順をご説明していきます。

まずは一礼して山門をくぐり境内へ。
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札所によっては駐車場の位置で山門を通らないところもある。

つぎに水屋(手水舎)で手と口を清める。
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 清める順序は以下の通り(異なる例もある)

 ① 右手で柄杓を持ち、左手を清める。
 ② 柄杓を左手に持ち替え、今度は右手を清める。
 ③ 再び右手に持ち替え、左手に水を溜め、を漱ぐ。
 ④ 最後に柄杓の柄を清める。



この後、鐘楼堂で二度鐘を突くのが手順だが、社寺によっては突けないところもある。
また早朝などは近所迷惑になるので遠慮するのがマナー。

13:50 11番札所 藤井寺(ふじいでら)本堂
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臨済宗妙心寺派の寺院で、山号は金剛山。御本尊は薬師如来。
札所の宗派は弘法大師ゆかりの真言宗系が圧倒的に多いが、天台宗、臨済宗、曹洞宗、時宗など
それ以外の宗派もある。

納札(おさめふだ)を本堂前にある納札箱に入れる。
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納札には事前に、住所、氏名、年齢、懇意、参詣日などを記入しておく。
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私の懇意? 世界征服です(ウソ)

続いて灯明(ろうそく)をあげる。
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灯明は札所でも販売しているが、1本50~100円なので事前に用意しておいた方が良い。

なるべく灯明台のの方から立てるのマナー。
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手前ばかり立ててしまうと、後から奥に立てる方が火傷する恐れがあるから。
また灯明への点火は自ら行ない、決して点灯済みの他人の灯明から点火しないこと!
他人の灯明から火を貰うことは、その方の(ごう)をも背負うとされるため。

続いて線香も上げる。
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本数も決まっていて、密教の三密(身密・口密・意密)に基づき3本

そしてお賽銭を上げて、お経を納める(納経
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お賽銭の額に決まりはなく、吝嗇家の私の場合、1円か5円が多い(笑)
でもこれには訳があるんです。


 読経による納経の手順は、以下の通り。

1. 開経偈(かいきょうげ)・・・ 1返
2. 懺悔文(ざんげもん)・・・ 1返
3. 三帰(さんき)・・・ 1返
4. 三賁(さんきょう)・・・ 1返
5. 十善戒(じゅうぜんかい)・・・ 1返
6. 発菩提心真言(ほつぼだいしんごん)・・・ 1返
7. 三摩耶戒真言(さんまやかいしんごん)・・・ 1返
8. 般若心経(はんにゃしんぎょう)・・・ 1返
9. 御本尊真言(ごほんぞんしんごん)
 
※ただし大師堂では唱えない
・・・ 3返
10. 十三仏真言(じゅうさんぶつしんごん)・・・ 3返
11. 光明真言(こうみょうしんごん)・・・ 3返
12. 御宝号(ごほうごう)・・・ 3返
13. 回向(えこう)・・・ 1返

 本来はこれを全て行なうのが正式な作法なのだが、全部するとかなり時間がかかり、
 大師堂でも行なうため、私の場合は専ら、8の般若心経と9の御本尊真言
 の2つに省略しています。


御本尊真言とは御本尊ごとの仏の言葉で、古代インドのサンスクリット語(梵語)。
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画像は第16番観音寺の御本尊、千手観音の御真言。
藤井寺の御真言(薬師如来)は、”おん ころころ せんだりまとうぎ そわか”

本堂での読経が済んだら、弘法大師様を祀る大師堂でも同じ手順で参拝する。
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本堂・大師堂に参拝した後は、納経所へ。
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なお真っ先に納経所に行く巡礼者もたまに見かけるが、これは本末転倒
ヒドい方になると本堂にお参りすらせずに、御朱印だけ貰う方も。
こうなると単なるスタンプラリーで、せっかくのお遍路の意味がない。

ただしそういう私も、状況によっては先に納経所に行くことがある。
バスツアーの団体遍路と遭遇した場合、お客さんが本堂で参拝している間に、
添乗員の方が何十冊もの納経帳や掛軸を抱えて、ダッシュで納経所に向かう。
ツアーの場合、タイムスケジュールがある程度決まっており、時間を節約するため
このようなシステムがとられることが多い。

大きな寺院の札所では納経所に2~3人いるところもあるが、これは稀で、
ほとんどの札所は原則1人。
自分の前に団体遍路の納経があると、平気で10分、20分待つこともザラ。
このため同タイミングで大型バスと遭遇した時は、私もダッシュで納経所に向かい、
その後参拝することが何回かあった(笑)

なお受付時間は7時から17時まで
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御朱印等をいただくモノによって金額が異なっており、納経帳は300円
値上がりしているかな?と思ったが、納経帳は16年前から据え置きされたままだった。
88箇所全部回ると、納経帳だけでも300円×88箇所=26,400円。
一緒に掛軸や白衣にもされている方は、合計88,000円と意外とかかる。

持参した納経帳を差し出し、納経の証として御朱印墨書をいただく。
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差し出す時は予め札所のページを開いておき、「お願いします」と言ってからお渡しし、
受け取る時は「ありがとうございました」と御礼を伝えるのは当然の礼儀。
なおいただいた直後は墨や朱が乾いていないため、隣のページを汚す恐れがあるので、
新聞紙などを切ったモノを吸い取り紙代わりに挟むとよい。

納経代300円を支払い、御姿(おすがた)を1枚いただく。
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御影(おみえ)ともいい、御本尊のお姿がプリントされている。
後ほど触れるが、日本遺産登録を記念して、今年限定で散華(さんげ)も1枚いただける。

これでこの札所での参拝は終了(14:15)
今回も逆打ち同等の荒行であるお麺路なので、逆打ちにこだわらず回っていく(笑)

ええっと、次の12番焼山寺までは・・・
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徒歩で6時間(12.8km・標高差670m)、車で2時間(32.1km) 

なんですとー

次の札所の焼山寺は、昨日行きそびれた60番横峰寺やこの後の20番鶴林寺、21番太龍寺など
と同様、非常に交通の便が悪い位置にある札所で、通称遍路ころがしとも呼ばれる。

通常、徒歩の遍路道は、山越え、峠越えなどで最短経路となっていることが多い。
一方車の場合、山などで道路が大きく迂回していることも多く、札所間の距離は長くなりやすい。

特に次の焼山寺は車でも大変で、直線距離で10kmほどしかないのに、大きく迂回するため、
3倍の32kmもの山道を走ることになる。


時刻は14時30分過ぎで、今から向かっても到着は16時近くとなる。
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焼山寺から次の札所に向かうのもこれまた1時間以上かかり、納経所は17時までなので、
この日は焼山寺で時間切れ確実となる。
そうなると最終日の明日に残り11札所を回らないとならず、時間的にキツいだけでなく、
体力的に帰りの運転にも支障が出かねない。

一方、13番大日寺から17番井戸寺までは1~3kmごとに札所が集中している。

思案した結果、焼山寺は明日回ることにし、13番の大日寺に向かう(14:46)
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大日寺駐車場は無料(2016年5月6日時点)

お麺路中の私にとっては、拷問のような看板。
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別格を使おうかな?(笑)

14:50 13番札所 大日寺(だいにちじ)
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真言宗大覚寺派の寺院で、山号は大栗山。御本尊は十一面観音。
本尊真言は”おん まか きゃろにきゃ そわか”
なお札所には同名の寺院も幾つかあり、土佐の28番札所も同名の大日寺。

納経所前には近くの農園の方からのお接待の果物が備えられていた。
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ありがたく1個いただきました。これはお接待なのでお麺路上はセーフ(笑)

県道を挟んだ反対側には阿波一宮神社がある。
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大日寺は、江戸期にはこの一宮神社の別当寺だったが、神仏分離令で現在に至る。
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大日寺のご住職は女性で、それだけならさほど驚かないのだが、なんと韓国籍の方。
夫の前住職の死去に伴い、2007年に住職となられたそうだ。
お遍路でも外国の方を見かけるのは珍しくなく、まさにワールドワイド。
そのうちに、”OHENRO”が全世界でも共通語になるのかも。

15:15 14番札所 常楽寺(じょうらくじ)
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高野山真言宗の寺院で、山号は盛寿山。御本尊は弥勒菩薩。駐車場は無料。
本尊真言は”おん まいたれいや そわか”

普通の靴でも参拝できるが、岩場があったりもするので登山靴の方が歩き易い。
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うん?並んでいるのか?
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お遍路女子の人形(かかし)だった(笑)
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最近は山ガールや山女子と同じく、お遍路する若い女性も増えているそうだ。
でも見かけるのは、ほとんどウン十年前のお遍路ガールばかりだが(笑)

15:40 15番札所 (阿波)国分寺(こくぶんじ)
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曹洞宗の寺院で、山号は薬王山。御本尊は薬師如来。駐車場は無料。
元々は真言宗の寺院だったが戦国期に焼失して荒廃、その後曹洞宗の寺院として再興。
本尊真言は”おん ころころ せんだりまとうぎ そわか”
同名では、29番(土佐)国分寺、59番(伊予)国分寺、80番(讃岐)国分寺がある。

これが今年限定でいただける散華を貼る用紙。
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今年限定ということは1年で88箇所全て回らないとコンプリートしないということか。
遍路心を擽ぐる商売上手、企画ですね(笑)

札所間は幹線道だけじゃなく、民家の間を通る路地も多いので、対向車や歩行者には注意。
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16:10 16番札所 観音寺(かんのんじ)
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高野山真言宗の寺院で、山号は光耀山。御本尊は千住観世音菩薩。駐車場は無料。
本尊真言は”おん ばさら たらま きりく”
同名で69番観音寺がある。

16:35 17番札所 井戸寺(いどじ)
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真言宗善通寺派の寺院で、山号は瑠璃山。御本尊は薬師如来。駐車場は無料。
本尊真言は”おん ころころ せんだりまとうぎ そわか”

境内にある水大師堂
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大師が水不足に困った民のため、一夜にして井戸を掘った伝説が寺名の由来。

水大師堂内にある面影の井戸
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水をのぞいて姿が映れば無病息災だが、映らない場合は3年以内に不幸があるという。
私の姿、映っていますよね。誰か映っていると言って(笑)

17時間近となり、18番恩山寺とは17kmも離れているので、今日のお遍路はこれで終了。
今日のネグラに向かう前に、徳島といったらやっぱり徳島ラーメン
私は徳島ラーメンが大好きで、徳島に来るたび必ず食べている。

支那そば 王王軒(わんわんけん)
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吉野川の北側、藍住町にある有名店で、以前来た時は定休日だった。

一般的には徳島ラーメンと称されるが、地元ではもっぱら支那そばと呼ぶ。
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※支那とは中国のことで、一部蔑称的な意味合いや利用がされていたため、
現在は公には使用されていませんが、徳島では一般名詞化しているのでそのまま表記しました。

有名店の多くが券売機を導入。
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注文はもちろん、支那そば肉玉子入り大(800円)の一択のみ(笑)

支那そば肉玉子入り大(800円)
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大は1.5玉。

支那そばは、甘辛く煮た豚バラ肉にもやし、メンマ、ネギなどが入っているのが特徴。
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スープは醤油豚骨のこってり系で、味も濃い目で私向きの味。

トッピングで生玉子を落とすのが定番で、例えるならスキヤキ風のお味。
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ご飯も注文して、一緒に食べるのが通。 思わずお麺路の禁を破りそうになった(笑)

ご飯が注文できないのなら・・・
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替え玉(100円)しちゃいました(笑)
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支那そば 王王軒

今宵のネグラを目指し、県道14・12を西進し、旧阿波町(阿波市)に向かう。
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まだ日没前なので、このスポットへ(18:16)

阿波の土柱(どちゅう)
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130万年前の砂礫層が吉野川の侵食で造り上げられた奇景で、国の天然記念物に指定。
ここは波濤嶽(はとうがたけ)とも呼ばれ、遊歩道が山上まで続いている。

戻る途中に見つけた男女神社秘寳館(敢えてふりがなは振りませんw)
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popさんが好きそうなスポットです(笑)

汗を流すべく、近くの阿波土柱の湯(500円)へ。
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入浴後は麓の土柱そよかぜ広場で車中泊。

阿波土柱の湯

2016年お麺路ハイク 徳島札所巡礼②につづく・・・


やっぱり、お遍路っていいね!

この日参拝札所:6札所(11・13・14・15・16・17番)
TOTAL:88札所中63札所

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