2016年3月26日(土) 晴れ

標高1000m超での車中泊だったの、昨夜はめちゃくちゃ寒かった。
エンジンを切って車内に常備してある毛布やジャケットを身に纏い、
貼るカイロも使用したにもかかわらず、ほぼ1時間おきに目が覚めた。
だが目覚めはすっきりで、5時に起床。

眼前にはモルゲンロートに染まり始めた勇壮な八ヶ岳が広がる。
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ここは長野県富士見町にある富士見パノラマリゾートというスキー場で、
今日登る入笠山の登山口になっている。

”いりかさやま”と読みがちだが、正しくは”にゅうかさやま”
通常山名は”文殊山(もんじゅさん)”や”白山(はくさん)”のような”音読み”か、
”下市山(しもいちやま)”や”三頭山(みつがしらやま)”のような”訓読み”のどちらかが多く、
入笠山のような”重箱読み”の山名は珍しい。

山名のにゅうかさは、この地方で刈り取った稲藁を積み上げた”わらにょう”
保護する際に使われる雨除けの”にようがさ”が訛り、”にゅうかさ”になったと謂われる。
 
入笠山は南アルプスの北端にある標高1955mの山で、
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標高こそ2000m級だが、山頂近くまで林道やゴンドラリフトが整備されているので、
冬季でも比較的簡単に登ることができる。

実は先日放送(3/12)された嵐にしやがれで、岡田准一櫻井翔が登ったそうだ。
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福井でも1週遅れで放送されているが、日曜0:55(土曜深夜)からという深夜帯なので、
残念ながら見逃してしまった。

①ゴンドラに乗りやがれ

5:38 富士見パノラマリゾートインフォメーションセンター(標高約1034m)
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当初今シーズンの営業は4/3(日)までだったが、4/10(日)まで延長営業が決定。
なお4/11~28は営業休止で、ゴンドラの再開は4/29(火・祝)のGWからです。

富士見パノラマリゾート

ここでゴンドラ山頂駅までの往復チケット(1650円)が購入できる。
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ゴンドラの運転開始は8時30分からで、乗車まではまだ2時間以上もある。

到着した際は4台ほどしかなかったが、時間が経つにつれどんどん埋まってきた。
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入笠山に登るハイカーが結構いるんだと焦ったが、ほぼ全員スキーかスノボを持っており
ちょっぴり安堵。 安堵した訳は後ほど・・・

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チケットセンターが開いたので、少し早いが出発することに(7:57)
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冬山登山用のゴンドラ往復券(1650円)を購入。
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冬シーズン中有効なので、山上の山小屋泊りでの2日間利用もOK。
合わせて登山届も書くのかと思いきや、特に指示はなかった。

なおゴンドラ乗車の際にチケットを提示する必要があるので、紛失防止を兼ねて
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スキーで使うチケットホルダーを持参すると便利。

”また来てねチケット”なる優待割引券も貰え、次回300円安くなる(2016年10月末まで)
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商売上手ですね(笑)

春山とはいえ一応2000m級なので、ワカン、アイゼン(12本爪)などを準備。
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もちろんヒップそりも忘れずに(笑)

ゴンドラ運転開始まではまだ30分もあるが、早めに並ぶことにしよう(8:02)
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センターゲレンデにはチラホラとボーダーやスキーヤーの姿が。
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この付近のリフトは8時から運転している。

初級者や家族向けの2コースと中・上級者向けのダウンヒルコースがある。
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ゴンドラ乗り場はセンターから200mほどいった一番端。
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途中見かけたワイルドな感じの4輪バギー(YAMAHA GRIZZLY125:生産中止)
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実は昨夜道路を走っていたが、確か公道は走れないはずで、見なかったことにしよう(笑)

また24時近くまでゲレンデ整備するエンジン音が響いていた。
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8:10 ゴンドラ山麓駅(標高約1050m)
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並んでいるのは10人ほどで、どうやら初っ端に乗れそうで、まずはひと安心。

全長約2.5km、標高差約730mの山頂駅間を約10分で結ぶ。
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最終上りは16:00、また最終下りは16:30
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最終を逃すと、ゲレンデをシリセードするしかない(ウソ)

ゴンドラ乗り場からも八ヶ岳の山並みが望める。
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運転開始時刻が近づくにつれ行列が長くなり、ゲレンデ付近まで達していた。
ただしスキーやボードを持たないハイカーは、私を含め4人だけだった。

行列が長くなり過ぎたせいなのか、時間前だが搭乗開始となる(8:28)
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私の乗ったゴンドラには計5人が乗車。
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ソロの男性ばかりで、みんなじっと黙っているので、重苦しい時間でした(笑)

8:40 ゴンドラ山頂駅(標高約1780m)
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約10分で白銀の天上ワープ

スキーヤーたちは八ヶ岳に飛び込んでいくかのように、白銀のゲレンデに消えていった。
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私もスキー持ってくれば良かったな~
20代の頃は空前のスキーブームで、当時は1シーズンに10回以上滑っていて、
”福井のステンマルク”とか”爆弾トンバ”の異名を馳せていた(ウソ)

パラレルに毛の生えたレベルで、さしずめ”スッテンコロリン”や”暴走トンマ”でした(笑)

8:41 入笠山ハイキングコース入口(標高約1780m)
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多少のアップダウンはあるが、山頂までの単純標高差は残り僅か175mと、
ホームの文殊山の半分程しかない。

山頂まで1時間ほどで行け、雪山が初めてという方にもおススメのコース。
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ただし手軽なコースとはいえ、2000m級の雪山なので、最低限の装備や対策は必要。

なおもう少し歩きたいという方には、沢入登山口(標高約1455m)から登るルートもあり、
こちらからだとゴンドラ代が不要。
ただ車で林道を登っていくので、除雪状況により利用できない場合も。

直進、左いずれでも山頂に行けるが、最短コースの林道経由をチョイス(8:45)
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序盤は雪がほとんど無いようなので、ツボ足で歩いていく。
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もしかしてワカンやアイゼンは単なる錘?(笑)

電波塔を過ぎたところで林道が分岐し、その林道の間の遊歩道を進む(8:48)
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なお林道を直進しても合流します。

遊歩道にも雪はほとんどありません。
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2週間ほど前には一面の雪原で、スノーシュー遊びができたそうだ(涙)

ウッドチップが敷かれた遊歩道は、昨夜の冷え込みで路面ごと凍っていた。
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スキー場のアナウンスでは、今朝の気温は麓で-1℃、山頂は-6℃だったそうで、
道理で昨夜寒かった訳だ。

前方に何やら物々しい鉄製のゲートが見えてきた。
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説明板によるとニホンジカの食害に悩まされているそうで、湿原を守るためのものらしい。
事実、昨夜駐車場手前の道路上で、10頭ほどのシカの群れに遭遇しました。

でも肝心の防護ネットが外れているので、ゲートは全く意味がありません(笑)
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どうやら降雪時はネットを外しているようだ。

ゲートを過ぎると緩やかな下り坂になり、木製の長い階段が設置されている。
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初夏になるとこのゲレンデのような斜面に、約100万本の日本スズランが群生するらしく、
その保護の為のようだ。

段差が小さく歩き易いが、冷え込みで降霜しているので滑りやすく、慎重に下っていく。
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8:56 入笠湿原(標高約1740m)
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湿原を保護するため、木道が張り巡らされている。
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こちらも初夏になると、アヤメ、ウマノアシガタ、クリンソウなどの野草が咲き乱れる。
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ワカンで雪原歩きをしたかったのに・・・
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泥濘もカチカチに凍っていた。
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でも帰りは溶けてドロドロなのかも(汗)
この付近で早くも下山者とすれ違う。伺うとこの先のマナスル山荘で1泊されたそうだ。

8:58 林道出合(山彦荘)(標高約1750m)
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入笠山には数箇所の山小屋があり、山彦荘は現在冬季休業中(12~4月)

山彦荘


この辺りの林道にも全く雪がありません。
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富士見峠から大阿原湿原を経て林道が伸びており、以前は車で来ることも可能だったが、
平成20(2008)年に日本ジオパーク認定、平成26(2014)年にはユネスコエコパークに登録され、
マイカー規制(4月下旬から11月3日まで)が実施されている。
※なお山小屋宿泊者はマイカー規制時でも通行可能。

公衆トイレも設置されているのでOPP対策も問題なし。
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再び遊歩道へ。
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林道と併走しており、どちらに進んでも再合流します。

9:00 沢入ルート合流点(標高約1746m)
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左に行くと前述の沢入登山口(標高約1455m)に至る。

排水路に張った氷柱が昨夜の冷え込みを物語っていた。
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この付近から雪面になるが、ツボ足でもノープロブレム。
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まだ凍結しているのと、北陸と異なって水分の少ない乾燥した雪なので滑りにくい。

この付近はカゴメの森と呼ばれるそうだ。
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食品大手のカゴメ㈱が森林の里親促進事業の一環として、2015年から入笠山の約150haの区域で
森林保護活動を行っている。

林道に再合流し、直進(9:06)
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なお左の林道を進むと、首切登山口や大阿原湿原を経て沢入登山口方面に下っていく。

9:09 マナスル山荘本館(標高約1790m)
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山頂駅から24分。標準タイムが30分なのでまずまず。
通年営業の山小屋で、今回のハイクで目的地

これでマナスルも制覇
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これまでモンブランやキリマンジャロなども制覇しています。
全て喫茶店ですが(笑)

ここに今回私のモチベーションになった至極の一杯があるのだが、
提供は11時からなので先に山頂へ。


②入笠山に登りやがれ

9:09 入笠山御所平峠登山口(表登山道)(標高約1790m)
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宿泊者が居たのでアイゼンが必要か尋ねると、履いた方が良いと言うので装着。
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そう言えばアイゼンを履くのは今シーズン初めて。

さぁここからがようやくハイク本番(9:19)
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山頂までは約30分。
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序盤から結構キツい登り坂。
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この付近はツボ足でも可能だが、アイゼンを履いた方がベター。
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最初の急坂を登り切ると、一旦緩やかになる(9:30)
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山頂駅で一緒だった3人組がアイゼン休憩していた。
あれ?私の後方だったのに、いつ抜かれた??
伺うと山荘側に寄らず、直接遊歩道側から登ってきたそうだ。

9:32 岩場コース、迂回コース分岐(標高約1865m)
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右へ行くと岩場コース、左へ行くと岩場迂回コースで、迂回コースの方が
やや遠回りだが緩やかで、どちらに進んでも約15分で山頂に到達する。

なお周回する場合、岩場コースから登り、迂回コースで下る反時計回りの方が良い。
今回南側の首切登山口に降りる予定なので、ラクそうな迂回コースをチョイス(笑)

迂回コースは谷間を登っており、右側の小高い尾根が岩場コース。
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迂回コースの方が緩やかと聞いていたが、結構急登でキツいです(笑)
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今回はマナスル山荘でお昼にするので調理器具は不要だったのだが、なぜか一式を持参。
水も2L担いできちゃって、阿呆だな俺・・・ ”学習”って言葉、知らねぇんじゃないの(笑)

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なお凍結して滑り易い箇所が多いのでアイゼン必携で、特に下りはないと危険。

急登が終わると、トラバース気味に山頂直下を巻いていく。
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9:45 裏登山道(首切登山口)合流点(標高約1935m)
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ここで左からくる裏登山道(首切登山口)と合流。下りはこちらから降りる予定。

合流点から山頂までの間には雪はありません。
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9:49 入笠山山頂(標高1955.4m)
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御所平峠口から30分と標準タイム通りでとうちゃこ。ご覧の通り山頂にも全く雪はなし。

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3人組は追い抜いたし、日帰りでは私が一番乗りと思いきや、何故か先客が2名。
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おかしいな~? 始発のゴンドラには居なかったし、抜かれた覚えもないのに・・・
伺ったところ沢入登山口から登ってこられたそうだ。

登頂記念の三角点(二等・入笠山)タッチ。
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傍には大山祇命(おおやまつみ)と摩利支天(まりしてん)の名が刻まれた石碑。
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大山祇命は記紀に登場する”山の神”で、富士山の祭神、木花咲耶姫(このはさくやびめ)の父。
摩利支天は仏教の守護神で、日本では山岳信仰と関係が深い神。

山頂は結構広く、木々もないので、360度の大パノラマが楽しめる。
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またちょうど諏訪湖や入笠山周辺にだけ雲がなく、遠くの山並みが一望。
なお一部山座同定に誤りがあるのはお許し下さい。

東側の八ヶ岳は雲で少し隠れてしまったが、存在感はダントツ。
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なお白山や立山同様、八ヶ岳という山はなく、最高峰の赤岳(2899m)を筆頭に、
阿弥陀岳(2805m)、権現岳(2715m)、編笠山(2524m)などの南八ヶ岳と
天狗岳(2646m)、北横岳(2480m)、縞枯山(2403m)などの北八ヶ岳の山々の総称。

先週、ブロ友のtoshi0113さんたちが北横岳に登られたそうだ。

北側には昨日訪れた諏訪湖が横たわり、その奥には純白の北アルプス
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ハイカーの憧れ、お槍様(槍ヶ岳)を始め、大キレットや北穂高岳も望めた。
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穂高の山並みの先には、以前登った白馬岳(2932m)のある後立山連峰
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昨年登った剱岳(2999m)も望めた。
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また条件が良いと、ホームの白山(2702m)も僅かに望めるらしい。

南側には甲斐駒ヶ岳(2967m)や仙丈ヶ岳(3033m)などの南アルプスの山々。
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南アルプスにも登ってみたいのだが、福井からだと遠いんだよな・・・
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西側はやや雲が多かったが、中央アルプスの山並み。
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その奥にある御嶽山(3067m)は雲で隠れていた。

一昨年登った木曽駒ヶ岳(2956m)や、雨で断念した空木岳(2863m)も。
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今年、再チャレンジしようかな?
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富士見町の名前の通り、天気が良いと富士山が見えるのだが、この日は雲の中だった。
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絶好の天気とは言えないが、この日山頂から10座以上の百名山が望めて大満足

至福の一杯のことはしばし忘れてしまった(笑)
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後編に続く・・・

やっぱり、山っていいね!

入笠山(1955m)
標高差175m
登り 1時間4分

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