2015年8月28日(金) 曇り時々晴れのち小雨

標高差約2240m距離8.3km
国内の一般登山道では最高レベルの難易度を誇る剱岳早月尾根

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何をとち狂ったのか、ヘタれな私が無謀にも挑戦することになった(笑)
標高1600m地点から早月小屋までの続きです。

ここまでの様子はコチラ。  剱岳 Mの記 1日目その1
 
11:40 標識(標高1600m)
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小屋までの残り標高差600m、鬼ヶ岳1.5回分。気合入れて頑張ろう!

そんな気合もむなしく、ますます急登になってくる。
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しかも段差が大きく、3~4歩で自分の背丈ほどを登らないとならない箇所が多くなる。
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そして先ほどから身体に異変が・・・
股ずれしたようで、両股の付け根付近がヒリヒリして痛い。
おそらく原因はトランクスと大量の

普段の山行ではもっぱら、身体にフィットするソフトなボクサータイプのインナーを履いているのだが、
この日はなぜか綿のトランクスを履いてきてしまった。
このトランクスが大量にかいた汗で濡れて、肌にピタッと密着し、
それが段差の大きい急登で両股をこすりつけるので、皮膚にダメージを与えてしまったようだ。
段差が更なる摩擦を生み、汗が傷口に塩を塗り込むかのようにダメージを与える悪循環
小屋で確認したら真っ赤にただれていました(笑)

樹林帯は抜けたようだが、雲の中に突入したようで何にも見えません。
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北アルプスの山並みでも見られれば少しは気も紛れるのに・・・

たまらずここでも小休止(12:27)
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座り込んで行動食を頬張っていると、ソロの男性が登ってきて同じく休憩される。
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関西から来られた初老の男性は4人組で、お仲間は先に行っているらしい。
今月上旬にも早月尾根を登られたが、その時は小屋まで7時間もかかったそうだ。同志ですね(笑)

その際、20年ほど前の古い地図に記載された早月小屋の電話番号で小屋泊を事前予約。
正午頃に小屋に着いたが、なんと、予約が通っていなかったそうだ。
当時伝蔵小屋と呼ばれていた地図の電話番号は、現在は立山の別の小屋の番号になっているらしく、
早月小屋を予約したつもりが、全く別の小屋に予約していたらしい(笑)

ここまでなら笑い話で済むところだが、この日は早月小屋の予約もいっぱいだったようで、
小屋で宿泊を断られ、時刻も早いので下山を促されて、止む無く下山したそうだ。
うわ~ それは大変でしたね。

と、ここで私も焦る

今回平日ということで空いているだろうと、予約はしていなかったのだ。
この調子だと小屋までまだ2時間以上かかるだろうし、万一小屋で宿泊を断られたら・・・

普段ハイク中は専らA社の携帯しか持ち歩かないのだが、この日はD社の携帯も持参。
念のため早月小屋の番号も登録しておいた。
しかもD社の携帯は、尾根でもアンテナバリ3状態
ちなみにA社は終始圏外でしたw

早月小屋に恐る恐る電話する。
(トゥル~ トゥル~ ガチャ)
早:「はい、早月小屋ですが・・・」
よ:「すみません、男性1名ですが本日泊めていただけないでしょうか・・・」
早:「男性1名? 今どこに居るの?」
よ:「標高1700m地点ぐらいなんですが・・」
早:「う~ん、仕方ないな~ そんなところまで来たんなら泊めない訳にいかないよ」

少しお小言を言われたが、なんとか無事本日のネグラを確保
電話して良かった~ やっぱり山ではD社以外は命に関わる(笑)

男性に続いて私も腰を上げる(12:53)
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股が痛いよ~ 足が上がらないよ~
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ミヤマダイモンジソウ(深山大文字草)
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ユキノシタ科ユキノシタ属の多年草。

13:06 標識(標高1800m)
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先ほどの初老の男性が休憩されていたので、10分も経たないが私もおつきあい。

ゴゼンタチバナ(御前橘)
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ミズキ科ミズキ属ゴゼンタチバナ亜属の多年草。残念ながら花期は終了。

ゴゼンタチバナ(実)(御前橘)
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こちらは結実していた。

弱い雨がパラパラ落ちてきたが、カッパは着ずにそのまま進む(13:16)
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ますます急登になってきた。
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段差も激しくなる一方で、立ち止まりが激増。
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13:54 三角点(標高約1920m)
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モミジカラマツ(紅葉唐松)
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キンポウゲ科カラマツソウ属の宿根性多年草。葉がモミジのような形から名付けられた。

クモマニガナ(雲間苦菜)
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キク科ニガナ属の多年草。花弁が11枚ある。

カライトソウ(唐糸草)
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バラ科ワレモコウ属の多年草。

イワショウブ(岩菖蒲)
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チシマゼキショウ科イワショウブ属の多年草。別名、ムシトリゼキショウ。

なかなか次の標識(2000m)が現れず、ここでも小休止(14:11)
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完全にヘタれモードに突入してしまった。

もう少しでハイク開始から7時間になるが、目標時間内での到着は絶望的。
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疲労と股の痛みで足が全然進みません。

14:39 旧小屋跡(標高約1975m)
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今の早月小屋が建てられる以前には、この地に小屋があったそうだ。
ここで出会った下山中の男性から、今日の小屋泊まりは30名近く居るという情報を貰う。
さっき電話しておいて本当に良かった。
事実、それ以降に小屋に電話してきたハイカーは、宿泊を全て断られたらしい。

15:02 標識(標高2000m)・早月小屋まで1km地点
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1800m地点からのこの区間は1時間46分と大ブレーキ。

疲れ果てた身体に追い打ちをかけるように続く急登
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うれしいな~ どえむ冥利につきます(ウソ)

どうにか急登を登り切ると、傾斜が緩くなる(15:23)
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しばらくすると細長い池塘が見えてきた。
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この付近から別のソロの男性とデッドヒートを繰り広げる。

モミジカラマツ(紅葉唐松)
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15:46 旧道分岐(標高約2060m)
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ここで道が二手に分岐。標識等はないが左は板で閉鎖しているように見えたので直進。
伺ったところ、左手の道は旧道だそうで、数年前に現在の道に付け替えられたそうだ。

緩やかだったのも束の間、今度は大きな岩が立ちはだかる。
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小屋までもう1kmを切っているのだが、何度も小休止と既に体力の限界間近。

この大岩は最初の1歩の段差が大きく、岩が滑り易いので要注意。
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思いっきりコケて、2mほど滑落しました(汗)

大岩を登っていくと視界が開け、前方に早月小屋の赤い屋根が見えてきた。
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雲ゾーンは抜けたようで、立山周辺の山並みが望めるようになる。
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手前の山が奥大日岳(2606m)だと思う(多分)

あの左側の山は浄土山(2831m)かな?
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16:40 丸山(標高約2224m)
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ようやく前方に剱岳山頂が姿を現す。
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明日はアレを登るのか・・・

左手には荒々しい岩稜の小窓尾根
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早月小屋まではあと僅か。
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小屋までは緩やかな下りなのだが、足がガクガクで力が入らない。
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16:43 早月小屋(標高約2215m)
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着いたー!

馬場島から9時間11分と、超~緩めの目標タイム(7時間)すらも大幅に上回ってしまった。
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健脚なハイカーなら山頂まで行って降りているタイム。情けない。。。

当初、今日は小屋泊なので早く着いても手持ち無沙汰だろうから、
もう少し遅い時間から登り始めようかとも思っていたが、早く登り始めて本当に良かった。
もし9時頃からだったら、間違いなく途中で引き返していただろう。
今朝駐車場でお会いしたおねーさまたちは12時頃には小屋に着いていたそうで、
遅着した私を見ててっきり山頂まで行ってきたと思われたそうだ(笑)

以前は伝蔵小屋と呼ばれていた早月小屋。
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窓ガラス越しに小屋のご主人の佐伯さんの姿が見えた。
なんか顔付きが険しいぞ。遅い到着なのでまたお小言を言われそうだ(汗)

恐る恐る小屋の中に入り、受付へ。
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よ:「あの~ 昼頃予約した○○ですが・・・」
主:「うん、予約?! うちに電話した?」

なんか予約が通っていないような感じだが、まさか今からダメということはないですよね・・・
すると、

主:「うん? ああ~、今1700m地点だと言っていた方か?」
よ:「は、はい、そうです!お代官様!」

どうやら電話を受けてメモはしたが、忙しくて忘れ去られていたようで、
部屋割りや夕食の手配もされていなかったが、なんとか宿泊を許される。
ちなみに佐伯さんは元富山県警山岳警備隊(=お代官様)だった方です(笑)

私の到着直前に電話があった予約を断った直後だったようで、佐伯さんのお顔が険しかったのは、
また同じように予約なしのハイカーが遅着したのかと思われたみたい。
すみません、朝7時から登り始めたんですが、亀足なもんで・・・(苦笑)

予約されていない場合、宿泊を断られるケースもあるので、必ず予約しておきましょう。

宿泊者カードを記入し、9500円(1泊2食)を支払う。
明日は5時前から山頂アタックするつもりなので、朝食(5:30~)を弁当に替えてもらう。

3.5L持参した水も残り500mlほどなので、2Lのペットボトル(900円)を購入。
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ついでにビア(350ml:600円)とピンバッジ(500円)、Tシャツ(3500円)も購入。
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今回も”バッジを買っちゃったから登らないと作戦”です(笑)

案内されたのは三の窓という6人部屋。
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1600m地点でお会いした5人組がおられたが、1人1布団は確保されていた。
デカいのが1人加わり、圧迫感が増したようですみません(笑)

既に夕食は始まっていたが、部屋ごとに時間帯が異なり、私の部屋は17時頃から。
富山から来られた彼らは同じ会社の仲間だそうで、酒盛りをされていたので私も加えていただく。
キンキンに冷えたビアで乾杯! う、うめぇ~ 生き返る。

程なく夕食の声がかかり、食堂へ(15:08)

この日の夕食は、鯖の味噌煮、煮物、山芋とオクラの和え物にフルーツまでと豪華。
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早月小屋では水が貴重なので、食器も全て使い捨てのプラ容器になっている。

一番美味しかったのが、この豚汁
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具だくさんで豚肉や野菜がごろごろ入っていて、もちろんお替り自由
これだけでも充分ご馳走で、2杯もお替りしちゃいました(笑)

食後外のベンチでまったりしていると、続々と大勢のハイカーが登ってきた(17:34)
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他人のことは言えないが、今頃?
総勢13人のパーティで、なんでも今朝2時に岩手県を出発。
10時頃から登る予定だったが、到着が遅れ12時から登り始めたそうだ。

しばらくするとガスも取れて、再び剱岳山頂が顔を現す(18:00)
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小屋から先も標高差800m距離2.9kmと急登が待ち構えている。
鬼ヶ岳2回分か・・・

見たかった小窓尾根のこの奇岩も確認できた。
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ずんぐりした胴体にちょこんと2つの耳、トトロ岩とか猫岩と呼ばれている。
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雲海に浮かぶ奥大日岳(2606m)や大日岳(2501m)
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画像では分かりにくいが、大日小屋も確認できた。

残念ながら日本海側は厚い雲に覆われ、夕焼けは見られなかった。
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日が暮れたので、談話室で山のガイドブックなど閲覧。
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発行は昭和63(1988)年なので、ファッションにも時代を感じさせてくれます。
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poptripさんもこんな感じだったのかな?(笑)

おっと、若かりし頃の佐伯さんを発見!
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プロゴルファーのあの方に似ているイケメンだったんですね(笑)

この方が佐伯さんのお父さんで、伝蔵小屋を開かれた故佐伯伝蔵氏。
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やはり親子なので似ていますね。

予報通り、また雨が降ってきた。
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明日も予報通りだといいのだが・・・

剱岳 Mの記 2日目につづく・・・

(この区間の行程)
11:40 標識(標高1600m)
12:27(中休止)12:53
13:06 標識(標高1800m)13:16
13:54 三角点(1920m)
14:11(小休止)14:20
14:39 旧小屋跡 14:55
15:02 標識(標高2000m)
15:46 旧道分岐 15:55 
16:40 丸山
16:43 早月小屋

やっぱり、山っていいね!


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