残雪の白山2015 1日目
そろそろ今年も登りたい!
白山

ただし登山口に通ずる県道33(白山公園線)はまだ市ノ瀬までしか開通しておらず、
登山口の別当出合までプラス8kmも歩かなければならない。
ヘタれな私の足では日帰りはとても無理で、例年通り5月下旬の通行止解除まで待つ予定だったが、
ちょうどGWの代休で連休を貰ったので、春の雪山ハイク第2弾へ。
5:06 市ノ瀬ビジターセンター(標高約830m)

ピーク時はここから先はマイカー規制となる。
平日ということもあって、先客の車は僅かに6台。

室堂まで別当出合と甚之助小屋の冬期トイレのみなので、ここで用を済ませておきましょう。
”う●ちを制する者は白山を制す!”
敬愛するpoptripさんの名言をお借りしました(笑)
準備を済ませハイク開始(5:21)

夏場は要所に水場があるが、この時期は室堂までないので今回4Lを持参。
室堂まで距離約14km、標高差約1620mのロングハイクです。

先月登った燕岳(中房温泉~燕山荘)が距離5.5km、標高差1250mだったので、
今回はあれ以上にハードなハイクになりそう。。。
六萬橋から先は冬期車両通行止。

なおハイカーや自転車は右側から進めます。
手取川には雪解け水が勢いよく流れている。

水しぶきが飛んでくるので、まさに天然のクーラー。
途中にある金沢工業大の白山麓自然学校が無残な姿に。

おそらく雪の重みに耐えきれず崩壊したのだろう。

5:36 釈迦新道・白山禅定道(旧越前禅定道)登山口(標高約886m)

今年は是非白山釈迦岳(2053m)にも登ってみたい。
5:57 ヘアピンカーブ(標高約960m)

GW中には除雪はここまでだったが、除雪作業が進んだようだ。

別当出合まではまだ半分以上ある(汗)

市ノ瀬~別当出合間は距離約8km、標高差約430mもあるので、低山を1座登るのと同じで、
例えるなら医王山の見上峠から夕霧峠まで歩く感じ。
道路際にあった故永井隆男翁(永井建設初代社長)の慰霊碑。

父親の故永井喜市郎翁とともに現在の白山登山の礎を築かれた。
6:57 別当出合特設駐車スペース(標高約1230m)

除雪はここまで進んでいた。
7:02 別当出合駐車場分岐(標高約1235m)

右へ下っていくと200台駐車可能の別当出合駐車場へ。
7:12 別当出合登山口(標高約1260m)

ここまで1時間51分。やはり市ノ瀬からは遠いよ~
小休止しながらドーピング剤を投与。

今回も3本持ってきました(笑)
頭上ではツバメくんたちがせっせと子育て中だった。

砂防新道の石階段(登り専用路)の路肩が崩落しているのは予習済。

中飯場のトイレは閉鎖中なのでご注意を。

ポールをザックに収納し、覚悟を決めてハイク再開(7:24)

”覚悟?” というのもこの先の吊り橋はこの時期大変怖いんです。
あれ? 踏板が敷いてある。

GW中はまだ敷かれていなかったのに・・・
ちなみに3日前(5/5)の吊り橋の様子はこんな感じ(※)

積雪対策のため冬期は踏板が外されており、ハイカーは幅7cmほどの平均台のようなH鋼の上を歩いて渡る。
しかも両脇の最上段のワイヤーはテンションがかかっておらず、ほとんどサーカス状態。
吊り橋は激流の手取川源流から30mほどの落差があり、足を滑らせたらまず命の保証はない。
このため滑り易いスパイク長靴でなく、登山靴にしたのに。。。
どうやら昨日(5/7)設置されたようで、この吊り橋を渡るのが楽しみの一つだったのでちょっぴり残念。
※画像はヤマレコのNgiさんからお借りしました。
無事吊り橋を通過し対岸へ。

来年こそは踏板のない吊り橋を渡りたい(ウソ)
だいぶ雪解けが進んでいるが、夏道はほとんど雪の下。

雪が溶けるとこの辺りはニリンソウが群生する。

序盤の難所、石階段に差し掛かる。

階段には雪は全くありませんでした。
情報の路肩が崩落した現場。

虎ロープ際に近づかないように。
8:00 登山道分岐上部(標高約1350m)

なお下り専用路は落石の危険性があるので通行止。

当分下りも登り専用の石階段を共用となる。
夏道は雪解けが進んでいるが、押し倒された灌木で歩きづらいので冬道へ。

この区間の冬道を歩くのは初めて。

根開きが進んでおり、ここを歩けるのもあと1週間ほどかも。

先行者のトレースを頼りに進んでいく。

8:51 中飯場(標高約1550m)

慣れない冬道のせいか、別当出合から1時間27分もかかってしまった。
なおトイレ・水場とも冬期使用不可。
小休止を兼ねてアイゼンを装着後、先に進む(9:07)

中飯場上の広場になると、見覚えのある冬道が現れる。

背後には加越国境の赤兎山(1629m)や大長山(1671m)が見えてきた。

熊笹はまだ起き上がっていないが、白山も今年の雪解けは例年より早い感じ。

この調子だと県道が全線開通する頃には、灌木や藪が起き上がってかなり歩きづらいかも。
また今年は雪面に縦溝が多く、山スキーヤーも滑り難そうだ。

急登をよたよたと登っていく。

後続から二人組が登ってきたので道を譲る。

山スキーヤーかと思いきや、登山道整備の方だった。ご苦労様です。
10:18 別当覗(標高約1750m)

たまらずここでも小休止。

別山(2399m)がようやくお顔を出してくれた。

シャリバテ気味なので、ドーピング剤を追加投与。

さぁエネルギーも入ったことだし、頑張ろう(10:29)

別当崩れの雪解けも例年より進んでいる。

時折轟音と共に大きな岩の崩落や雪崩が起こっていた。
ドーピングしたにもかかわらず、依然として足が重い。

行動開始から既に5時間半が経過し、明らかにスタミナ切れ。
ダケカンバやシラカバの根開きが落とし穴のようだ。

あの丘の上が甚之助小屋だ。

と言いつつ30分近く歩いていますが、まだ見えません(笑)

ようやく見えてきました。

12:07 甚之助避難小屋(標高約1975m)

この区間も1時間38分と大ブレーキで、別当出合から4時間43分が経過。
途中敗退した昨年のタイム(2h56m)より2時間近くも遅く、情けない限り。
やはり寝不足と市ノ瀬~別当出合間のプラス分が影響しているのだろう。
小屋前には誰も居なかったが、なぜか食卓だけがあった。

ケリーケトルがあったので、もしかしてpoptripさん!?
実は先ほどの登山道整備の方たちのものでした(笑)
お昼はいなり寿司。

でもあまり食欲がなく、半分食べるのがやっと。
日本百名山の荒島岳(1523m)

明後日(5/10)は開山祭。
別山(2399m)はしばらくご無沙汰しているので、今年は是非登りたい。

経ヶ岳(1625m)にもまだまだ残雪が目立つ。

先日登った保田経ヶ岳(765m)は霞んで見えなかった。
最悪の場合、甚之助小屋で1泊しようと思っていたが、ここで問題発生。

今回水4Lを担いできたが、暑さのせいで既に3L近くを消費。
今晩分はなんとかなるが、明日の分は間違いなくゼロ。
明日室堂を目指すにしても、水なしではかなりキツい。
まだ13時前だし、どんなに遅くても17時前には室堂に着けるだろう。
意を決して甚之助小屋を出発(12:39)

今年も南竜分岐までは直登でなく、赤い旗でトラバース気味にガイドされている。

直登より幾分緩やかだが、こんな傾斜を登っています(笑)

立ち止まりが激増。キツい。。。

南竜道からは山スキーヤーが降りてきた。

もう下山されるのか・・・
13:33 南竜分岐(冬道)(標高約2100m)

甚之助から1時間もかかってしまい、ここでもヘタれ込む。
室堂までは黒ボコ岩(砂防新道)経由とエコーライン直登経由の2通りがあるが、

もちろん最短経路の黒ボコ岩経由をチョイス。

あのエコーライン直登は今の余力では間違いなく無理です(笑)
今ならまだ甚之助に戻れるが。。。

でも明日またこの急登を登りたくないので、残りのお寿司を胃袋に押し込み腰を上げる(13:43)

十二曲がりまでの区間は、急斜面の雪渓をトラバース(赤線)していく。

トレースの幅は1人通るのがやっとで、雪が緩んでシャーベット状になっている。
しかもスキー板で先行者のトレースが均されているので、しっかりアイゼンを効かせないと滑り易い。
この付近は夏道が露出していた。

ただし路肩側には亀裂が多く、崩落する恐れがあるので要注意。
最後のトラバースを抜けると十二曲りに突入(14:54)

黒ボコ岩まで標高差90mほど直登する。

黒ボコ岩が見えてきた。

延命水もまだ埋まっていました。
15:29 黒ボコ岩(標高約2320m)

17時までに室堂に着けそうなので最後の小休止。行動開始から既に10時間が経過。
黒ボコ岩周辺は例年通り、雪は全くありません。

さぁもうひとふんばり(15:37)

15:39 弥陀ヶ原

なだらかな雪原だがすっかりヘロヘロ。細かな不陸に足を取られ、ペースが上がらない。
白山の主峰御前峰(2702m)に元気を貰いながら足を進める。

15:53 エコーライン合流点(五葉坂下)(標高約2354m)

この看板、五葉坂側(表面)から見ればただの注意看板だが、

弥陀ヶ原側(裏面)にはこのようなうれしいひと言が。

ありがとうございます。
最後の難関、五葉坂を登ればようやく室堂だ。

1/4ほど登ったところで完全に夏道が露出。

大きな岩が多いのでアイゼンを外す。
最後のこの登りはキツいが、先ほどの直登から比べれば滑落の心配がないので全然マシ。

弥陀ヶ原より下は雲が上がってきた。

16:31 白山室堂(標高約2450m)

つ、ついたー
なんと、市ノ瀬から11時間10分、別当出合からでも9時間7分もかかってしまった。
いつもより重装備だったとはいえ、本当に情けない。。。
白山神社奥社の鳥居は、一昨年と変わらないぐらいの埋まり具合。

なお山頂まではほとんど夏道が露出しています。
受付を済ませ、小屋(白山荘)に案内される。

春山シーズン(5/1~6/30)は食事の提供はなく、素泊まり(5300円)のみ。
今日の小屋泊まりは私一人だけだそうだ(笑)

自由に場所を使っていいそうで、御前峰が見える北側の窓際をキープ。

毛布も4枚貸していただく。ありがとうございます。
ファンヒーターも消灯時間(20:00)まで使用可能。

ガスが取れ日没まではまだ2時間以上あるが、もう体力・気力も残っていません(笑)

山頂は明日にしよう。
食事の前に水場で水の補給。

山で水が得られるのは本当にありがたい。
まずはこの1本!

くぅ~ はらわたに染み渡る。
いっぱい食材を背負ってきたが、めんどくさいので売店で購入したカップ麺で済ます(笑)

食事の提供はないが、カップ麺(お湯なし300円・あり400円)・ビール(500円)等は入手可能。
アルコールと寝不足と疲れのせいか、20時前には眠ってしまった。
明日もこの天気だといいのだが・・・
2日目に続く・・・
(この区間の行程)
5:06市ノ瀬ビジターセンター5:21~7:12別当出合登山口(小休止)7:24~8:00登山道分岐上部~8:51中飯場(小休止)9:07~10:18別当覗(小休止)10:29~12:07甚之助避難小屋(昼食)12:39~13:33南竜分岐(小休止)13:43~14:54十二曲り下~15:29黒ボコ岩(小休止)15:37~15:39弥陀ヶ原~15:53エコーライン合流点~16:31白山室堂
やっぱり、山っていいね!
白山(市ノ瀬~室堂)(砂防新道冬道)
標高差1620m
登り 11時間10分
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