2013年3月22日(金) 快晴

今回はこの花に会うため、三重県の藤原岳に遠征してきました。

フクジュソウ(福寿草)
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キンポウゲ科の多年草で、別名ガンジツソウ(元日草)とも呼ばれる。初春に花を咲かせ、夏には地上部が枯れて、春まで地下で過ごす典型的なスプリング・エフェメラルである。
昨年他のブログで見た、藤原岳に咲くフクジュソウの眩いばかりの黄色い花に魅了され、ずっと登ってみたいと思っていた。
藤原岳は三重県と滋賀県に跨る鈴鹿山脈の主峰の1つで、メインの登山口は三重県いなべ市にある。
事前に下調べしたところ、この時期はフクジュソウ目当てのハイカーで賑わい、無料駐車場はすぐにいっぱいになるらしい。

夜まだ明けきらぬ4時に自宅を出発。福井からいなべ市へはR365で一本道なのだが、滋賀県境付近が冬季通行止のため、R8を南下し、長浜市でR365へ。
今日は快晴の予報で、放射冷却現象のせいか、道路脇の気温計は軒並み氷点下。
フクジュソウはお日様が出ていないと開花しないらしいので、今日は期待できそう。
伊吹山麓を走る頃に、ようやく日の出を迎える。

いなべ市に入り、標識に従い三岐鉄道の西藤原駅方面へ。前方に藤原岳が見えてきた。
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濃尾平野の終端から、1000m級の山々が屏風のように聳え立つ鈴鹿山脈。
見るからに急登が待ち構えていそうだ(汗)

7:00 藤原岳登山口(大貝戸)無料駐車場(標高約168m)
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平日にもかかわらず大勢のハイカーの車で賑わっており、下の駐車場はほぼ満杯。
なお土日は7時前には満車になるそうで、その場合は200mほど離れた観光駐車場(300円)に停めないとならないのでご注意を。

駐車場のすぐ上には無料休憩所があり、水洗トイレも完備されている。
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数日前の山行記録では、八合目より上にはまだ残雪があるが、アイゼンは不要との情報。
ただ今朝の冷え込みで、山頂付近は凍結が予想されるので、念のためアイゼンを携行する。
また今年初めての1000m超の山で、片道3.4km、標高差もほぼ1000m。
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ドーピング剤を忘れずに補給する。

7:12 藤原岳登山口(大貝戸)(標高約170m)
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神社の鳥居をくぐって参道を進んでいく。

おっと、登山届は忘れずに。
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今回登る大貝戸登山道は、通称「表道」と呼ばれる。
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600mほど離れた聖宝寺から登るルート(聖宝寺道)もあり、こちらは「裏道」と呼ばれている。
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ただし裏道は豪雨による土石流で登山道の一部が崩落。その復旧工事のため、現在通行止となっている(※2013年3月末に復旧の見込み)

登山道はこの右へと続くが、その前に登山の安全を祈願していこう。
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神武神社
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その名の通り、神武天皇を祀っている。

まずは杉林を縫うようになだらかに登っていく。
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しばらく行くと尾根にとりつき始め、U字型に掘れた道となる。
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この辺りで後方から駐車場に居た3人組の男性たちが追い付いてきたので、すぐさま道を譲る。
マイペース、マイペース。

7:31 二合目(標高約260m)通過
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あれ? 一合目は? 藤原岳にはこのように各合目ごとに標識が設置されている。
先ほどの3人組が小休止されていたので、いったん追い抜くが、すぐさま追い抜かれる(笑)

藤原岳は伊吹山と同様、石灰岩質の山で、登山道には所々岩が剥き出しになっている。
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藤原岳の南東斜面にはセメントの採石場がある。

道中で見かけた丸い穴の開いた岩。自然のものだろうか?
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次第に急斜面になってくる。
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7:42 三合目(標高約360m)通過
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ここでも3人組が小休止されていた。なんかウサギとカメみたい(笑)

三合目を過ぎると、植生が広葉樹林帯に変わってくる。
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木々の間から、山頂も顔を覗かせるようになった。
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え~、まだあんな上まで登るのか。。。

7:55 四合目(標高約450m)通過
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ここまで43分。標準タイムが60分なので、まずまずのペース。

芽吹く前の自然林の中をよたよた歩いていく。
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ここでも後続の登山者に道を譲る。短髪なので男性だと思ったら若い女性だった(笑)

8:05 五合目(標高約560m)
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ここでようやく足を止める。でも今日は好調のようなので、立ったまま給水しすぐに出発。

この辺りにはマンサクやダンコウバイが咲いているらしいが、
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下を向いていることの方が多いので、全く気付かなかった(笑)

植生が再び造成林に変わってきた。
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8:22 六合目(標高約650m)通過
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かなりの急斜面だがつづら折れになっているので、それほど負担にならない。

8:32 七合目(標高約730m)通過
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ここでも後続者に道を譲るが、相変わらずマイペースで登っていく。

路面に石灰岩の岩が目立つようになってきた。
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ようやく路面に残雪が出てきたが、ほんの僅かだけだった。
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8:46 八合目(標高約830m)
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ここで2度目の小休止。ここまで1時間34分。依然標準タイム(1時間50分)より好調をキープ。
先ほど3人組のほか、6名ほどが休憩されていた。

実は登るまではどんな急登が待ち構えているのだろうと不安だったが、ここまでは正直それほど苦しいと感じなかった。
確かにひたすら斜面を登り続け、足を休ませてくれるような箇所は少なかった。でも急斜面の箇所はほとんどつづら折れになっており、傾斜のキツさから言えば、尾根直登の鬼ヶ岳や鞍掛山の方がはるかにキツい。

ここから九合目までは、直登の冬道とつづら折れの夏道があるが、
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トレースの多い右側の夏道をチョイス(8:52)
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8:53 聖宝寺道(裏道)合流点(標高約837m)
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看板には通行止は今年3月末までとあった。

登山道に雪が表れてきたが、残っていたのはごく一部の区間だけ。
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雪面は締まっていたが凍結しておらず、アイゼンなしでも通行可能。

八合目までは乾いた路面だったが、途中から雪解け水で路面がぬるかるんでいて、滑り易い。
靴があっという間にドロドロになってしまう。

これなら長靴の方が良かったかもしれないが、
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切り立った石灰岩が多いので、靴底の柔らかい長靴では足の裏が痛いかも。

9:07 九合目(標高約935m)
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この辺りにお目当てのフクジュソウが咲いているらしいが・・・

(あった! 咲いていました!!)

時期的にまだ少し早いせいか、咲いている個体は少なかったが、
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それでも小さな黄色い花を咲かせており、他のハイカーたちも写真に収めていた。

でもこのフクジュソウ、実は毒草だそうで、誤って食べると死に至るケースもあるらしい。
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まだ完全に花弁が開ききっていない株も多かったが、下る頃には開いているかも。
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これで本日の目的の半分以上は達成。

九合目から先は一段と急登になり、ぬるかるみとゴロタ石で非常に歩きにくい。
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しかもこの区間、他の区間より長くて傾斜もキツく、立ち止まりが増え始める。
お目当てのフクジュソウに出会えて、気が抜けてしまったのかな?

また登山道が分かりづらく、ぼけっとしていると道を外れることもしばしば。
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でもこまめにペイントや赤テープがあるので、すぐに本道に復帰できた。

だいぶ前が開けてきた。もうそろそろ十合目かな?
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9:40 藤原山荘(十合目)(標高約1070m)
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後半バテてやや失速したが、タイムは2時間28分とほぼ標準タイム(2時間35分)通り。

山荘前の広場には10名ほど休憩されていた。
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ここには男女別のトイレもある。

でもここは山頂ではなく、10分ほど小休止した後、
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前方に見える藤原岳山頂(展望台)へ向かう(9:50)

山頂直下はなだらかな斜面になっており、以前はスキー場(藤原スキー場)だった。
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最盛期(昭和30年代)には、1日に1000人近いスキー客で賑わったそうだが、麓からのリフトなどはなく、スキーを担いで先ほどの登山道を登ってきたそうだ。

山頂への道はなだらかなのだが、雪解けで路面が一段と滑り易い。
途中から夏道を外れて、雪渓歩きとなる。
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雪面は締まっており、アイゼンなしでも普通に登れた。
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むしろぬかるんだ登山道を歩くより、雪渓の方が全然歩き易かった。

10:15 藤原岳山頂(展望台)(標高約1140m※標高未確定)
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山荘から25分で到着。山頂には5名ほどおられた。
実は藤原岳の標高は未確定だそうで、看板には1120mとあるが、国土地理院の地図では1140mの等高線が描かれている。また山頂のケルンを含めるか否か等で数mのバラつきがあるようだが、今回は1140mとしました。

ここには三角点はないが、1級基準点があったので、こちらに登頂記念のタッチ。
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山頂からの眺めは素晴らしく、360度のパノラマが広がる。

南側には御在所岳(1212m)や雨乞岳(1237m)といった鈴鹿山脈の山々。
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藤原岳はこれら主だった7つの山(藤原岳、竜ヶ岳、釈迦ヶ岳、御在所岳、雨乞岳、鎌ヶ岳、入道ヶ岳)とともに、鈴鹿セブンマウンテンと呼ばれるそうだ。

南東側の養老山地の向こうには、名古屋市街や伊勢湾が広がる。
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ただ霞んでいてあまりハッキリとは見えなかった。

北西には藤原岳の副峰の天狗岩(1171m)や鈴鹿山脈最高峰の御池岳(1247m)。
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実は主峰の藤原岳山頂より、副峰の天狗岩の方が標高が高い。後で寄ってみよう。

北には伊吹山(1377m)。
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雪はほとんど消えており、僅かに谷筋に残るほどだった。

北東側に目を移すと、白く冠雪した山が2つ。あれはもしかして・・・
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右手が白山(2702m)で、左手が能郷白山(1617m)。
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三重県からでも白山が見えるんだ!

また東方向には御嶽山(3067m)と乗鞍岳(3026m)。
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北アルプスの笠ヶ岳(2897m)も望めた。

山頂でご一緒になった方から、山座同定をしていただく。
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写真ではあまり分からないが、中央アルプスの木曽駒ヶ岳(2956m)や空木岳(2864m)も望め、双眼鏡だと南アルプスの悪沢岳(3141m)も望めた。

絶景を堪能しながら、いただきま~す!
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やっぱり山頂でのこの1本は止められません(笑)

そろそろ山荘に戻ることにしよう(11:00)
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下りはぬかるみでころばぬ様慎重に。
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軽快に雪渓を下っていく。
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しまった!ヒップそりを持ってくれば良かった(笑)

11:14 藤原山荘(標高約1070m)
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下りは14分。山荘前は到着時より大勢のハイカーで賑わっていた。

さてそろそろお昼時だが、お腹が膨れるとモチベーションがなくなる恐れもあるので、
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先に天狗岩に行くことにする(11:16)
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ちょうど藤原岳山頂でご一緒になった男性が降りてこられた。もう行ってきたんですか?早いっすね。
この方の話では、天狗岩方面はまだ雪の下のところが多く、フクジュソウは咲いていなかったとのこと。

周辺の至る所には、このようなカルスト地形が広がる。
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11:22 小ピーク(標高約1125m)
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ここからも白山や御嶽山などが望める。
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小ピークからはいったん鞍部に下っていく。
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残雪の箇所はトレースがあるので迷わないが、
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雪のないところは、うかっとしていると道を外れてしまいやすい。
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赤テープやペイントを見落とさないように。

あれは天狗岩じゃないよね?
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やっぱり騙しピークでした(笑)
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フクジュソウやセツブンソウ(節分草)を探しながら進んでいくが、
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先ほど男性の話通り、全く見当たらない。まだ少し早過ぎたのかも。

11:43 白瀬峠(白船峠)分岐(標高約1140m)
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こちらへ進むと頭陀ヶ平(1143m)から白瀬峠を経て、御池岳方面に縦走できる。

11:48 天狗岩(標高1171m)
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山荘から32分。藤原岳山頂と比べてゴツゴツした岩が多い。

南側には先程登ってきた藤原岳山頂(展望台)が。
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こちらの方が藤原岳の最高所なのに、”岩”ってなんか可哀相(笑)

北側には山頂部がテーブル状の御池岳(丸山:1247m)。
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微かながらも琵琶湖の向こうには、比良山系の武奈ヶ岳(1214m)も望めた。

西側はゴツゴツした岩が多いが、東側は少し広くなっている。
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ここからも白山がハッキリ望めた。

お腹も空いてきたので、山荘に戻ろう(11:58)
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山荘が見えてきた。
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12:25 藤原山荘(標高約1070m)
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先ほどよりハイカーが増えており、小屋の中も満員に近かったが、京都から来た方に相席させていただいた。ありがとうございます。

今日の山めしは天ぷらそばとお寿司。
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実はアルミの鍋焼きタイプだったんですが、ザックの中で変形して底に穴が空いてしまい、急遽コッヘルに移し変えました(笑)

元はスキー客用の山荘だったが、現在は改修されて無人の避難小屋になっている。
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小屋の2階にも6畳ほどのスペースがあり、
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ここで小屋泊まりされる方も居るようだ。

食後のコーヒーを楽しんだ後、名残惜しいがそろそろ降りることにする(13:09)
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下りもぬかるみや岩に足を取られぬ様、慎重に降りていく。
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13:37 九合目(標高約935m)
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ここでもう一度、フクジュソウを鑑賞。

やはり朝より花弁が開いていた。
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バイバイ、また見に来るからね~
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朝より雪解けが進んだせいか、靴はすっかりドロドロ。
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雪面は登りの時よりやや緩んでいたが、ガボらずに済んだ。
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13:57 八合目(標高約830m)
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ここで小休止。一緒になった単独行の男性は、上級者向けの木和田尾コースから縦走してこられたそうだ。表道より急登で距離も長く、道迷いもしやすいそうなので、経験者以外は止めた方がいいそうです。私には当分無理だな(笑)

ここから先は乾いた路面なので、ペースも上がる。
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14:16 六合目(標高約650m)通過
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登りで見落としたマンサクやダンコウバイを探すも見つけられず。
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14:31 四合目(標高約450m)通過
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ここで中高校生ぐらいの若い女の子2人がスマホ休憩していた。街歩きのようなリュックやポーチを下げており、どう見ても山歩きの格好に見えない感じだが、新手の山ガールファッションか?(笑)

14:52 二合目(標高約260m)
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登山口まではもうあと僅かだが、膝が笑い出してきたのでここで最後の小休止。

眼を皿にしてミスミソウ(雪割草)やセツブンソウを探してみたが、結局見つからなかった。
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今年はもう枯れてしまったのか、それとも私が見つけるのがヘタなのか。。。

15:04 藤原岳登山口(大貝戸)(標高約170m)
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下りは1時間55分。

泥のおかげで、靴とズボンはご覧の通り。
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この時期の藤原岳には、スパッツは必需品です。

休憩所には足洗場があるので、ここで靴の泥を洗い落とす。
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満車に近かった駐車場も、5~6台とだいぶ少なくなっていた。

帰路の途中、町道をトボトボ歩く男性を発見。先ほど八合目でお会いした方だった。
車を停められている国道沿いの簡易パーキングまで送って差し上げる。

まだピークの少し前だったが、念願のフクジュソウに出遭えたのと、素晴らしい眺めも堪能できてとても楽しい1日だった。また来年も来よう!

藤原岳(1140m※標高未確定)
標高差970m
登り 3時間3分、下り 1時間55分、TOTAL 7時間58分

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